展示作品に生花を、という試みのために、今日も嵯峨御流・中村のぶ甫社中のみなさんに生け替えをしていただきました。
こちらは李朝初期の白磁扁壺(はくじへんこ)に南天と椿をあしらっています。動きのある赤い南天に対して白い椿の蕾が静かな生命力をたたえています。
世界的にも椿愛好の歴史は古く、また広く、アジアとヨーロッパをまたぐカメリアロードがあるとか。日本のみならず各地で珍重された花です。
そしてぬくみを感じさせる肌の李朝白磁は、「用の美」という言葉でもって柳宗悦(1889-1961)が提唱した民藝運動のもと、国内で非常に愛でられたやきものです。
書写のお山も秋の風情。紅葉も今週あたりが見納めでしょうか。
275点の作品が一堂に会するこの展示は、間もなく閉会となります。
皆様どうぞお見逃しのございませんように。
(お)